遺産分割協議における遺産発見条項の使い方|戸塚区・泉区・栄区の不動産登記や相続手続きは、司法書士安西総合事務所にお任せください。

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〜遺産分割協議のあとに別の遺産が発見された場合の対応策〜

 前回の記事「遺産分割協議のあとに別の遺産が発見された場合の先行協議の扱いについて」の続きです。

 亡父の遺産分割協議(以下、「先行協議」といいます。)において、少額の現金しかもらえなかった相続人Xが、数年後に発見された父の遺産(貯金約1350円)について、相続人Yを相手方として遺産分割を求める審判を申し立てましたが、大阪高裁(抗告審)は、「Xは、先行協議において法定相続分と異なる不均衡な遺産分割協議が行われたとして先行協議後に判明した本件遺産の分割において、先行協議の不均衡を考慮すべきであると主張するが、・・・・採用するとはできない。」として、Xの抗告を棄却し、本来の相続分に応じて各自が取得する財産の価額を定めるのが相当であると判示しました。

 本裁判事例については、月報司法書士2021.4No590「新・家族法研究ノート」に立命館大学法学部教授本山敦先生の論考が詳しく示されています。なぜ、相続開始の数年後にこれほどの貯金が発見されるような事態になったのか、興味深い内容です。仮に、一部の相続人が遺産の一部を意図的に隠して遺産分割協議を成立させた場合、後日、遺産分割協議無効確認訴訟において当該協議が無効と判断されるおそれがあるとのことです。

 さて、実務では、後日発見されるかもしれない遺産をどのように処理するか、最初の遺産分割協議において相続人間で確認することがあります。いわゆる「遺産発見条項」といったものを遺産分割協議書に記しておく方法です。

 具体的には、後日発見された遺産については、@別途協議の場を設ける方法、A法定相続分で取得する方法、B特定の相続人が承継する方法 などが考えられます。たとえば、地方にある不動産を遺産分割協議で相続する場合など、協議後、当該不動産に付随する私道持分(非課税道路部分)が発見されるようなケースがあります(※)。この場合、改めて相続人全員で私道持分について追加の協議を行うことは経済的ではないので、Bの方法を活用することで解決を図ることができます。ただし、使い方を誤ると、他の相続人へ不信感を与えることになるので注意が必要です。

 (※)不動産の遺産分割協議にあたっては、固定資産税等納税通知書のほか、名寄台帳の写し、登記所備付け資料、被相続人が遺産である不動産を取得した当時の資料(登記済権利証、その他関連資料)を一通り確認して、遺産の漏れがないかを確認します。

 実際の事例についてお悩みの方はご相談ください。


以上です。



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