管理不全空き家と相続放棄―よくある質問(Q&A)

このページでは、管理不全空き家の通知を受けて、相続放棄を急いで検討している方からよく寄せられる疑問を、Q&A形式でまとめています。


「突然、役所から通知が来たがどう対応すればよいのか」「そもそもなぜ自分に連絡が来たのか」「相続放棄の期限はいつからなのか」といった疑問を中心に、実際の相談で問題になりやすいポイントを、できるだけ分かりやすく整理しました。


相続放棄の手続きや熟慮期間の基本的な考え方については、前のページで解説しています。あわせてご確認ください。


 → 管理不全空き家の通知を受けたら―相続放棄の期限と初動対応

質問

Q1.突然、役所から空き家の通知が届きました。本当に自分が相続人なのでしょうか。




回答

A.通知が届いた時点では、細かい相続関係が分からないことも多いですが、役所が「相続人候補」としてあなたを把握している可能性が高いと考えるのが自然です。まずは通知を無視せず、記載された担当部署に連絡し、どの不動産について、どういった経緯で連絡をしているのかを確認しましょう。


そのうえで、戸籍を取り寄せるなどして、本当に自分が相続人になっているのか、先順位の相続人(叔父・叔母の子どもなど)が相続放棄をしているのかといった点を整理していきます。誰の相続で、どのような順番で相続人となっているのかを把握することが、相続放棄を検討する前提になります。

質問

Q2.通知が来た日から3か月以内に相続放棄をしなければならないのですか。




回答

A.相続放棄は、「自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月」という熟慮期間の中で行う必要があります。「通知が来た日」そのものが起算点と決まっているわけではありませんが、その通知をきっかけに被相続人の死亡や、自分が相続人であることを初めて知ったのであれば、そこから早急に対応を検討する必要があります。


一方で、すでに以前から相続のことを知っていたのかどうか、どの時点で自分が相続人だと知ったと言えるのかによって、熟慮期間の扱いが変わる余地もあります。「いつから3か月なのか」は個々の事情によって異なるため、少しでも不安があれば、その時点で一度専門家に相談し、期限の見立てを含めて確認しておくことが安全です。

質問

Q3.叔父・叔母の相続放棄をしたいのですが、戸籍集めが間に合うか心配です。




回答

A.叔父・叔母の相続では、親や兄弟姉妹の相続よりも、戸籍の収集や相続関係の確認に時間がかかることが少なくありません。広域交付制度の対象外となる戸籍も多く、本籍地ごとに個別に戸籍を取り寄せる必要が生じることがあります。


また、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所が遠方となる場合には、申述書や戸籍一式を郵送で提出することになります。さらに、申述書提出後に家庭裁判所から照会書が送付され、一定の回答期限が設けられることもありますので、熟慮期間に余裕を持って動き出すことが重要です。

質問

Q4.相続放棄が受理された後も、空き家について何か対応が必要ですか。




回答

A.相続放棄の申述が受理されると、家庭裁判所から相続放棄申述受理通知書が届きます。管理不全空き家について行政から通知を受けている場合には、まずこの通知書に基づき、相続放棄が受理されていることを担当部署へ伝えるのが一般的な流れです。


もっとも、相続放棄が受理されたからといって、空き家の問題がすべて自動的に解決するわけではありません。行政側は、次の相続人や他の関係者の有無を確認しながら、今後の対応を検討することになりますので、その過程で追加の連絡や説明が求められることもあります。相続放棄申述受理通知書は、そのような場面で自分の立場を説明するための重要な資料になりますので、大切に保管しておきましょう。

質問

Q5.相続放棄を司法書士に依頼すると、費用はどのくらいかかりますか。



回答

A.費用は大きく「手続き報酬」「戸籍収集の費用」「実費」の3つに分かれます。


  • 手続き報酬(申述書作成・手続きサポート):お一人あたり40,000円が基本となります。
  • 戸籍収集の代行費用:戸籍の調査・取得が必要な場合は、1通あたり2,000円(別途取得実費)が加算されます。叔父・叔母の相続では収集する戸籍の通数が多くなることがあり、この部分が費用全体に影響することがあります。
  • 実費・送料:裁判所への申述に必要な収入印紙・切手代のほか、郵送費などが発生します。

なお、「自分だけでなく、兄弟や姉妹も一緒に相続放棄したい」といったご相談も多くあります。複数名でまとめてご依頼いただく場合、取得した戸籍を共通して使えるため、お一人ずつ個別に依頼するよりも、戸籍収集の費用を抑えられることが多いです。ご家族でまとめてご検討の場合は、その旨を最初にお伝えいただくと、費用のご案内がスムーズです。


費用の詳細はご状況によって異なりますので、まずはお気軽にご相談ください。

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